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佐倉義民伝に込める積み重ねた想い・・困難を覚悟で決意しこの物語に一緒に挑んだ仲間達と、地位や立場を超えて共に困難を乗り越え信頼し合える仲間との出会い。想いが一致したときの力を得るような喜び、絆。 [佐倉義民伝]

私達、労音・車人形の会が、「新曲・まんざい」と「さんしょう太夫」だけしか出来ていない頃に、「佐倉義民伝」の語りに挑戦されている、東音・野口悦至氏に出会い、その後、車人形を付けての「佐倉義民伝」の公演のオファーをいただき、九州・福岡での公演という、「遠隔地」「大道具が大きく運搬が大変」「まだ、習っていない演目を、間に合わせられるのか?」数々の無理難題を前に、私は、遠いとか、道具の事とかの問題より、「やるか、やらないか?決意の問題だ!」と・・・その昔、いくつかのオファーをメンバーが揃わず断念した記憶が甦る。・・しかし、今回のこの話、断ってはならぬ!「絶対やる!、このメンバーならきっと出来る!」「今、やらなかったら、いつになったって出来ない」「私達じゃ頼りないかもしれないけれど、私達に教えないで誰に教えるの?このまま年をとっていく気なのか?」「教えるのが私達じゃ不服なのか?」とまで、師匠を詰めたのです。そして、後戻り出来ない決意をして、師匠と共に「佐倉義民伝」の公演に挑む意思統一が出来たのでした。一人の決意は、二人となり四人となり、周りを巻き込み、大道具は、その頃、工芸の仕事をしていた私の夫が、柳の木と、舟と、バックの絵の支柱を組み立て式に作り変えてくれました。大道具は宅急便で送れる状態になり、そして、九州公演が実現。それから、2006年から2008年まで、3年がかりで3大車人形公演の企画が決まり、「唐人・おきち」にも挑戦。また、2009年には、人形劇の祭典。長野県・飯田市の「人形劇フェスタ」にエントリーし、一般人形劇団も多数参加する中、「さんしょう太夫」を公演しました。この時の語りも、東音・野口悦至氏でした。野口さんには、九州での「佐倉義民伝」と、「さんしょう太夫」の語りを、浅草公会堂公演と、いいだ・人形劇フェスタと語ってていただき、今回が4度目のご縁です。「さんしょう太夫」の新しい演奏陣の指導の方にもご尽力いただきました。飯田の宿泊先で本番後、夜は、語り明かすほど、私達と野口さんは交流を深めました。今回、平井澄子生誕100年記念公演をするにあたり、語りは野口さんでいきましょう。と、坂井敏子先生からもお名前が出るくらい信頼も厚く、過去の実績でご尽力されたことが、今回の公演出演に結びついています。様々な困難に、共に挑み、取り組んできた仲間なのです。これまでの、公演を重ねる中で、私達は、公演への決意を何度もして仲間の信頼と絆を深めてきました。坂井敏子先生はじめ、大先生方の熱心なご指導。平井澄子の会と民研の方々との公演協力。協賛開催で、無名の私達の遣る車人形を題材に写真展を開催することになった、カメラマンの雨宮真理さんとの6年にも及ぶ私達との濃い関わり。車人形を遣る人は、出来なかったけれど、川瀬師匠の一番のフアンでもあり、私達「労音・車人形の会」の強力なスポークスウーマンとなりました。また、今回の記念公演を、東京労音東部地域の地域例会として位置づけ、稽古している地元、北千住での公演が実現することは、大きな意義があります。生演奏、生語り、照明や大道具も入れて舞台用として大がかりに作られている車人形作品ですので、多くの人が関わらないと成り立ちません。人と人とが地位や立場を超えて認め合い信頼し合える仲間の力で作り上げる素晴らしさ。それぞれ決意し、困難を共に乗り越え、人との絆を深め、結びつけてこそ成功する。ここに労音運動の素晴らしさがあると、代弁するかのように、タカクラ・テル氏と、平井澄子先生が、この「佐倉義民伝」に想いを込めて作られたように思えてなりません。そして、労音に車人形の作品として作られた第1作目がこの「佐倉義民伝」なのです。


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shinri

読み応えのある記事でした☆
ちょっと忙しさに負けそうでしたが、力を頂きました!
by shinri (2012-06-20 23:10) 

hitomigorohitorigoto

ついつい文章が長くなってしまいます。。真理ちゃんの感性は、私達にとって、バロメーターみたいなものです。長年どっぷり労音にいる私達には気が付きにくいことを言葉にしてくれることにより、もっと、説明した方がいいかと思わせるのです。
by hitomigorohitorigoto (2012-06-22 23:50) 

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